お客様が嫌がることは販売員の個人的な話を聞かされること
2024年08月28日
大阪マネキン紹介所の現役販売員オマネキ(仮名)です。
お客様が嫌がるというよりも、お客様の顔が明らかに「つまらなさそうな顔になる」のは、販売員さんの個人的な話を聞かされている時です。
販売員さんが自分の話をする間、お客様は販売員さんの話が終わるまで、黙って待っている必要があります。
話を聞いている時のお客様の表情を見ると「無」の表情になっていることが多く、「販売員さんの個人的な話には興味がないんだろうな」と、すぐにわかります。
実は私も、販売員のバイトしていた大学生の頃は、まだ若かったので、たまに自分の話をお客様にしていた時がありました。
最初の頃はお客様の表情に気付かなかったのですが、徐々に販売職に慣れ、私の個人的な話をした時に、お客様の表情があからさまに「無」の表情になる瞬間を見てしまい、「私の話をしちゃダメなんだ」と気付きました。
お客様の表情が「無」になる瞬間を見てからというもの、お客様に私の個人的な話は極力しなくなりました。
そして、その時に気付いたことがもう一つあります。実は、お客様は自分の話をしたいし、自分の話を聞いて欲しいということです。
人は自分に関係あることにだけ興味があり、自分に関係ないことには興味がありません。
お客様が販売員さんの話を黙って聞いてくれる時は、お客様自身の役に立つ話であったり、興味がある話だから、黙って聞いてくれるのです。
自分が買おうと思っている洋服の素材の話やどんな着こなしをすればいいのかなどの話は、お客様は興味があるから販売員さんの話を聞いてくれますし、質問もしてくれます。
ですが、お客様は販売員さんの個人的な話に興味がありません。なぜなら販売員さん個人に興味なんてないからです。お客様が興味があるのは、販売員さんが売っている商品に興味があるだけなんです。
販売職が長い人なら自分の個人的な話をしてはいけないことは、誰でもわかっていることですが、ついついペラペラと自分の話をしちゃうこともあるんですよね。
今では私も、お客様の話を聞きながら、お客様に質問したり、お客様が興味がありそうな話をしたり、お客様の話に適度な相槌を打ち、お客様ができるだけ話しやすい状況を作れるようになりました。おかげで、お客様の「無」の表情を見る機会は、めっきりと減りました。
お客様との会話の中で、時には自分の話をすることもありますが、あくまでも、お客様が話しやすくなるように自分の話を少し挟むだけで、自分の話を広げることはしません。
そして、男女のお客様ともに、2つの商品のどちらを買うべきかで悩まれることも多いのですが、その際「販売員さんはどっちがいいと思いますか?」と、お客様からよく意見を求められます。
ここで馬鹿正直に「私だったら絶対にこっちです!」と、販売員さん個人の意見をお客様に言えば終わります。最悪の場合、お客様の気分を害してしまうおそれもあります。
お客様は販売員さんにどちらの商品がいいのかを選んで欲しい訳ではありません。
あくまでもどちらが良いのかを決めるのはお客様なので、決めるための助言を販売員さんに求めているだけなのです。
私の場合、めちゃくちゃ無難な助言しかしません。
例えば、同じ商品だけど黒か白かの色で悩んでいる場合は、「黒だと引き締まって見えますし、白だとカジュアルなお洋服にも似合います」と言ったりします。
信じられないほど無難な助言しかしないのですが、これで十分なんです。なぜなら、お客様の多くは、すでに自分でどちらにするのかをほぼ決めているからです。
販売員の個人的な意見なんて、お客様は求めていないのです。
ですが、この無難すぎる助言が功を奏す時もあり「それじゃあ両方とも買っちゃおうかな!」となるラッキーもあります。
お客様が商品を選ぶ際に、邪魔にならない程度の助言が一番いいと私は考えています。
どちらにしても、お客様は販売員さんの個人的な話や意見を求めていません。プロとしての話や意見が聞きたいだけなのです。
もちろん、専門家としての知識は求められているので、販売している商品についての知識を深める必要はあります。ですが、個人的な話や意見は極力控えたほうが、接客としてはベターだと思います。
とはいえ、会話の糸口として何気ない世間話から接客に入ることもあるので、雑談と無駄話を普段からしておくと接客力が上がりますよ。
関連記事→ 接客販売員に必要なのは雑談と無駄話
販売職を続けていると何気ないお客様の仕草や表情で、今のお客様の気持ちがわかる時もあります。そこまでいけば「私も少しは販売の仕事に慣れてきたのかな」と思えるようになり、仕事も楽しくなってくるので、ぜひ長く続くお仕事を見つけてくださいね。
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