アパレル小物の豆知識:ハンカチ編
2017年11月03日
毎日使っているハンカチ。
ごく当たり前のように持ち歩いていますが、ハンカチにも、いろいろと面白い豆知識があります。
その中からいくつかお教えしますので、店舗での接客にぜひ役立ててみてください。
昔は婚約の証だった:
今では日常的に使っているハンカチですが、かつてはとても神聖な意味を持っていました。
ヨーロッパ中世では、婚約の証として贈るもので、戦争へ赴く兵士に女性がイニシャル入りのハンカチを贈ったといわれています。
ハンカチは恋人同士の間で、とてもロマンチックな役割を果たしていたようです。
手拭いの始まりは奈良時代:
日本でハンカチに似たものといえば、手拭いがあります。
手拭いは木綿の平織りの布のことをいい、入浴時に体を洗ったり拭いたりするために日本では伝統的に使われてきたものです。
古くは1300年前の奈良時代にすでに使われていたといわれています。
用途からすると、どちらかといえばハンカチよりもタオルに近いものといえるかもしれません。
両端が切りっぱなしになっているのは、必要に合わせて切って使っていたことの名残です。
吸収性と速乾性に優れた素晴らしい日本文化の一つです。
四角いハンカチのはじまりはマリー・アントワネット:
ハンカチは18世紀、上流階級の衣装にレースや刺繍が使われていた時代になって、女性が日常的に使うようになります。
いま一般的に使われている正方形のハンカチを最初に使ったのは、あのマリー・アントワネットともいわれています。
そう考えるととても優雅な気持ちになりますね。
19世紀になって綿が発見されると、ハンカチは一般市民階級の間にも広く普及するようになり、日常生活に浸透していきます。
シュニール織で有名なフェイラー:
刺繍ハンカチで有名な、ドイツのFEILER(フェイラー) 。
シュニール織という独特の方法で織られたハンカチのメーカーです。
シュニールとは「(蚕などの)いも虫」という意味で、ふっくらとした柔らかい織りに特徴があります。
やや厚めの織りですが、綿100%でとても丈夫なのが魅力。
使い込むほどに風合いが増して素材が柔らかくなり、手放せなくなります。
フェイラーのハンカチはカラフルな絵柄にも特徴がありますが、一枚のハンカチに130色の原糸から最大18色を使うことができるのだそうです。
織りとメーカーの技術が合わさった芸術的なハンカチだといえるでしょう。
(まとめ)
ひとことでハンカチといっても、国によってさまざまな歴史があって面白いものです。
豆知識を持っておくと、日頃何となく使っているものにもより愛着を感じますね。
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