正しく使えていますか?謙譲語と尊敬語の使い分け
2017年03月03日
日本語の難しさの一つに尊敬語の使い分けがあります。
接客業なら正しく使い分ける必要がありますが、残念ながらできていない人がたくさんいます。
よく使うフレーズの正しい言い方を確認しましょう。
まずは基本の丁寧語:
いわゆる「です、ます」が丁寧語と呼ばれるものです。
目上の人や立場が上の人には丁寧語、つまり「ため口」ではない言葉を使うというのが最低限のルールです。
語尾をはっきりと「○○です」「○○だと思います」と言うだけでも、きちんとした応対になります。
次のような指示語も、うっかりカジュアルに言ってしまうことがあるので注意が必要です。
×こっちの商品 → ○こちらの商品
×さっきのこと → ○さきほどのこと
×どこですか → ○どちらですか
尊敬語と謙譲語の違いとは:
尊敬語は「相手の」行動を丁寧に表すもので、謙譲語は「自分の」行動をへりくだって表すことで、結果として相手を立てる言葉です。
まずは、この点を理解するのが大事なポイントです。
二重敬語に注意:
丁寧に言おうとするあまり、だぶって敬語を使ってしまうことがあります。
敬語は一回で敬意を伝えるには十分。
こんな言い方をしないように気をつけましょう。
×おっしゃっていらっしゃる → ○おっしゃっている
×ご覧になられる → ○ご覧になる
×お召し上がりになられる → ○お召し上がりになる
一見OKそうな敬語:
難しいのは、一見問題がなさそうな言葉です。
×ご一緒させていただきます → ○ご一緒してもよろしいでしょうか/お供いたします
×なるほど → ○その通りですね
×どうぞお座りください → ○どうぞおかけください
「ご一緒」は対等な間柄に使う言葉で、「なるほど」も目上から目下に向けて発する言葉です。
「なるほど」と相づちを打たれると小馬鹿にされたように感じる人も少なくないので注意しましょう。
「お座りください」は文法的には間違いとはいえませんが、ややぞんざいな印象を受けます。
よく言われるNGワード:
×ご苦労様でした → ○お疲れさまでした
×お世話様です → ○お世話になっております
×了解しました → ○かしこまりました
「了解」は最近ではビジネスシーンでもよく使われるようになりましたが、本来は目上の人に使う言葉ではありません。
中高年の方は無礼だと感じる人がまだ多いので気をつけましょう。
(まとめ)
言葉使いは人柄や育ちが透けてみえてしまうので、販売員としては特に気をつけておきたいものです。
接客で緊張しているときは間違えやすいですが、慌てず丁寧に話せば大丈夫です。
美しい言葉づかいでぜひ第一印象をアップしてください。
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